MacBookAir 2011 A1369 電源が入らなくなった症状の修理
北海道、N様からのご依頼
使用中に突然電源が落ちてしまい、全く起動しなくなったとのご相談。
症状からでは原因が多岐に渡り、実際に確認してみないと確実な判断は出来ないとご案内の上、修理対応可能な場合のお見積もりを提示し、納得の上ご依頼いただきました。
ロジックボードの故障であれば、25,000~35,000円ほど、その他の部品も故障していて、交換が必要な場合には、トータルのお見積もりをお出しし、ご了承の上での修理開始となります。
因みにモデルにもよりますが、ロジックボードの交換の場合は、最低でも50,000円、高ければ10万円を越えるような修理になる場合もあります。
分解と調査
まずは状態を確認します。アダプタを取り付けると、アダプタランプは点灯するのですが、まったく電源が入らない状態。一応SMCクリア等も試してみますが、全く反応が無い状態でした。
その後分解し内部を確認すると、わずかではありますが水没している箇所がありました。かなり狭い範囲で水没していたため、ぱっと見では気づかないですが、そこは我々もプロとしてやっておりますので、入念なチェックにより見逃す事なく発見いたしました。
少しだけ緑がかって見えると思いますが、これが水没の跡です。通常もう少し目立つのですが、ここまで範囲が狭いとなると、恐らく結露による水没かと思われます。
お客様が北海道の方ですので、北国の場合は特に注意が必要です。気温の低い場所から、暖房等がきいた温かい部屋へ移動すると、内部で結露が発生し、それが原因で水没となる場合があります。
まずは水没して腐食してしまってるパーツを新品へと交換し、回路やトレースのチェックを行います。
今回、トレースが水没により切れてしまっていたため、エナメル線にて修復を行いました。
指先程のサイズの水没でしたが、洗浄と補修により、無事に電源が入りました!
しかしまだ安心はできません。電源は入るようになっても画面が映らなかったり、キーボードまで故障していて交換が必要との診断となった場合は、お客様に追加料金がかかる案内をしないといけません。
追加がかかるようなら予算オーバーな為キャンセルとなった場合、ここまでしても泣く泣く無償でのご返却となります。修理ができなかった場合は料金は一切いただいておりませんので、作業を行ってもそのままご返却となります。
今回は電源が無事に入るようになり、キーボードや全てのデバイスのテストも正常でしたので、ロジックボードの修理作業のみで作業完了となりました。
今回かかった時間と料金
今回かかった料金ですが、基板の修理のみでしたので事前見積もり範囲内での修理となりました。そのため、下記の値段で修理完了となりました。
水没修理費用…28,800円+往復送料(約4,000円)
修理にかかった時間ですが、3時間程です。内容だけ見るとそんなに時間がかかっていないように見えますが、周辺回路に異常は無いかや、トレースのチェック、その他コンポーネントに異常が無いかのチェックで、どうしても時間がかかってしまいます。
水没の場合、再発してしまう場合がありますので、その後2日間ほど動作テストを行い、特に異常も発生しませんでしたので、お客様へご返却となりました。
お客様にも大変喜んでいただき、当店としましても大変嬉しく思いました。
今回の記事のように、「突然電源が落ちてしまった」「全く起動しなくなってしまった」
等の症状があれば、是非当店にご相談ください。必ずお客様にあった修理のご提案をさせて頂きます。