MacBookPro A1286 充電が行われない症状の修理
青森県、H様からのご依頼
突然全く充電しなくなってしまったとのご申告。自信でバッテリーを交換してみるも、やはり全く充電されないので、ロジックボードの故障では無いか?との事でご相談を受けました。
事前の見積もりにて、「24,800円~29,800円」程度の費用になる事をお伝えし、ご了承の上郵送していただきました。
Macが到着、状態の確認へ
まずは症状を確認します。アダプターが原因の可能性もありますので、当店のテスト用のアダプタを使用し、状態を確認します。念のためアダプターをいくつか変えて確認をしましたが、やはりご申告の通り充電されない状態でした。
この時点で充電されてしまった場合には、アダプタ-の故障となりますので、同梱してあればお客様のアダプターで確認を行い、充電されないようであれば、アダプターが故障している旨をお伝えし、対応についてどうされるかのご相談をさせていただきます。
充電しない原因の調査
続いて原因を確認していきます。分解をすすめてロジックボードだけの状態にし、当店で動作を確認できてるバッテリーをつなぎ、充電するかを確認します。
これでアダプタランプがオレンジ色に点灯し、充電されているかの確認がとれれば、バッテリーの故障となります。
しかし、アダプタランプは緑色のままの状態、MacOS上からも「充電できません」の表示。
これでロジックボードの故障が確定します。
ロジックボード上の不良箇所調査と修理
ここから、修理箇所特定と実際の修理作業となってきます。
まずは、ロジックボードのみの状態にし、充電回路の異常を調査していきます。
突然バッテリーの充電がされなくなった場合、結露による水滴や、何かしらのコンデンサや抵抗などが爆発している場合があるのですが、今回は見た目からは異常は見られませんでした。
充電ICのチェックと、付近の抵抗の数値などを細かくチェックすると、IC自体が故障しているのと、トレースと呼ばれる基板上の電気の通り道の損傷を確認しました。
ICの交換とトレースの修復を行います。
まずは故障している充電ICを取り外し、
新しい物へと交換します。
別の基板から部品を外して、その外した部品と交換してもいいのですが、より長く使っていただくために、当店では交換部品は全て新品の部品を使用しています。
ピンぼけしてしまっており、新品感が無いですが、ちゃんと新品のICへと交換しております(笑)
その後、見えてる箇所の裏側に通じるトレース(電気の通り道)が切れてしまっていたため、エナメル線を使用し、道を繋げ直す作業を行いました。
メモリスロットの横を通し、裏側の本来繋がっている場所へとハンダ付けを行います。その後、テスターの導通モードにて、しっかり接続が回復している事を確認して、動作チェックとなります。
動作確認とテスト作業
修理を行いましたので、症状が改善しているか確認をします。ここで改善していなければ、また不良箇所の探し直しとなります。症状が改善するまで、何度でも探し直します。
アダプタランプを繋ぐと、緑色からオレンジ色に光りました!! でもまだ油断はできません。充電がものすごく遅かったり、OSで確認すると充電していなかったりする場合があります。
今回は、無事に充電されていました。充電速度も正常な事を確認し、ご申告以外の不具合が無いか徹底的にテストします。
特に異常も無く、お客様のアダプターを同梱いただいていたため、そちらの方でも充電される事を確認し、修理作業完了となりました。
今回の故障原因ですが、劣化してきたバッテリーや、互換品のバッテリーが、ロジックボードの故障を引き起こす事があります。恐らく今回もそのパターンで、劣化したバッテリーがボードを壊してしまったものと思われます。
この故障は、スマホやタブレット等でも起こりえますので、バッテリーの持ちが悪くなってきたと感じたら、早めの交換をオススメ致します。
ご自身で交換できる場合はいいのですが、自信が無かったり、めんどくさいといった場合には、当店でバッテリー交換作業も承っておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
今回かかった時間と料金
今回の作業は3時間程でした。分解やテスト・確認作業があるので、案外時間がかかってしまいます。
さて今回実際かかった費用ですが、
充電回路修理費用…28,800円+送料(約1,400円)
となりました。特に追加の修理もありませんでしたので、最初の見積もり内での修理となり、お客様にも大変ご満足いただきました。
今回の修理のように、突然充電しなくなった等の症状が出てしまった方は、是非当店にご相談ください。
もちろん、お見積もりやご相談だけでも大歓迎です! スタッフ一同心よりお待ちしております!!