アダプターランプも点灯せず、起動しないMacの修理
千葉県、A様からのご依頼
突然起動しなくなり、アダプターのランプも点灯しなくなってしまったとのご相談。
事前の見積もりにて、「18,800円~25,800円」程度の費用になる事をお伝えし、ご了承の上郵送していただきました。
分解と調査
翌日、Macが朝一で到着しましたので、急ぎ確認作業へ。
前日深酒が過ぎたので、若干の胃もたれを感じながらの作業です。(笑)
まずは申告内容の確認。アダプタを繋いでみると、見事に光りません。
ロジックボードには、液晶やキーボードなど、全てのデバイスがつながっていますので、全て外して再度確認。ランプ光らず…。I/Oボードと呼ばれる、電力を供給する部品を交換してみても光らず。
これでロジックボードの故障である事が確定します。水こぼしの跡などは見られないため、見積もり範囲内での作業になると確信し、検証作業へ。
ランプが光らない原因の調査と修理
PCの起動には順序がありまして、Macの場合このランプが光ってないと、順序の中では割と序盤の方の回路のトラブルとなります。
具体的な話をしてしまうと、メチャクチャ長くなってしまうし専門的になっちゃいうので割愛。
こういう場合、アダプタから起動順序にそって電圧を確認していくのがてっとりばやいです。
テスターをつかって計測していくと、まず最初に発生するはずの、「3.42V」が無い事が分かりました。まずはその回路がショートしているか確認しましたが、ショートはしておらず。
次に、その電力を作り出すIC付近の電圧を探って行きます。入力側の電力に異常が無いのに、出力側がありません。
これでICが壊れている事が判明しました。
今回はコイツが犯人でした。交換して状態を確認。
ここで全部組み立ててしまうと、ここ以外の場所が壊れている時に時間をくってしまうので、ネジなどをとりつけずに、仮組のじょうたいで確認します。
無事にランプも光り、起動する事が確認できました!
今回は上で紹介したICの故障でしたが、ランプが光らないからといって、全てがここを交換すれば直るわけではありません。
別の原因で光ってない場合もあるので、毎回調査が必要になってきます。
ロジックボードの修理が時間がかかってしまう原因はここにあり、中々故障箇所を見つけられなければ、それだけ時間がかかってしまいます。
故障箇所特定にかかる時間は、しっかりした電気回路の知識と経験に左右されてきます。
動作確認とテスト作業
仮組である程度起動する事を確認して、今度は必要最低限のネジと、全てのデバイスを取り付け、他に不具合がないか徹底的にテストを行います。
キーボードは全部のキーが効くかとか、USBは全部認識するかとか、修理に関係が無かった箇所もテストをしていきます。
ここでもし何か不具合があれば原因を特定し、追加で修理が必要であれば、お客様に料金の連絡をして、故障に対してどう対応するかを決めていきます。
例えば、USBが1ポートだけ故障して動かない場合に、1ポートだけならあまり使わないしUSBの修理は行わずにお返しする。といった対応も可能です。
メーカーさんだと、絶対に全て修理になるため、ここも当店の強みだったりします。
無事に起動し、今回はその他異常がない事が確認できましたので、修理完了となります。
この後、即座にお客様に修理完了のご連絡をします。
今回かかった時間と料金
今回の作業は3時間程でした。分解やテスト・確認作業があるので、案外時間がかかってしまいます。
さて今回実際かかった費用ですが、
ロジックボード電源回路修理費用…22,800円+送料(約1,400円)
となりました。特に追加の修理もありませんでしたので、最初の見積もり内での修理となり、お客様にも大変ご満足いただきました。
朝のうちから作業をしていましたので、お昼頃には作業が終わり、お客様もすぐに修理代金を入金していただけましたので、到着したその日にご返送できました!
実際お手元からMacが離れて、2日後には修理が終わり戻って来た事になります。当店でできる、最短の対応となりました。
今回の修理のように、突然起動しなくなってしまった・アダプタのランプが点灯しない等の症状が出てしまった方は、是非当店にご相談ください。
もちろん、お見積もりやご相談だけでも大歓迎です! スタッフ一同心よりお待ちしております!!